知らない人に¥2,500渡したお話
先日名古屋に出張した時の話。
仕事だったので、割としっかりした格好で行った。
集合時間は13:00。
午前中に到着しブラブラ。
昼飯食べて、満腹の状態でブラブラ。
早く着きすぎて後悔ブラブラ。
そしたら後ろから声が。
知らない人「あのー....」
私「ん?」
振り向くとそこには50歳ぐらいのちっこいおじさん。
大きめのリュックを背負って、なぜかサンダル。
日焼けしすぎて、真っ黒なちっこいおじさん。
知らない人「地元の人…ですか?」
私「(道にでも迷ったのかな?)」
私「いえ、遠くから来たんですよ」
知らないおじさん「あ、そうなんですか…」
知らないおじさん「…。」
私「…どうしたんです?」
知らないおじさん「実は困ってまして、お金全て落としました。」
私「ふほっ⁉️」
知らないおじさん「豊橋まで帰りたいんですけど、お金なくて帰れなくて、誰も貸してくれなくて。」
そりゃそうだ。怪しすぎるぞ。
そもそも地元の人かどうかはお金を貸す貸さないに関係ないぞ。
見た目も怪しすぎるぞ。
なんでサンダルなんだ。
知らないおじさん「…。」
私「…家に帰れず困ってるんですか?」
知らないおじさん「はい…」
帰るのに¥2,200必要とのこと。
年齢的には孫がいてもおかしくない。
家で年を取ったおばあさんが心配して待っているかもしれない。
自分が学生だった頃の事を思い出した。
旅をした時にお金がなくて、知らないおじさんに突然飯を奢ってもらった。
「辛そうだったから」とただその理由だけで。
「わはは」と中年のおじさんは笑って奢ってくれた。
あの時は死ぬほどうれしかった。
いつの間にかその感謝を忘れていたなーと気づいた。
あの時だけだったんだなと。
今度は自分の番なのかもしれない。
この人がお金をどういう使い方をするかは分からない。
だけど同じ人間だし助け合っていいじゃないか。
¥2,500渡した。
知らない人「ありがとうございます!」
急いでいたので、「とにかく気をつけて帰ってください」とだけ伝えてすぐ離れた。
知らない人「ありがとうございます!」
離れてもまだお礼を言っていた。
あの人は無事に帰れたのだろうか?
お金は足りたのだろうか?
てか、私は騙されたのだろうか?
まぁなんにせよ、何らかの形で役に立ってくれればいいか。